整体と整骨院、病院の違い
「整体とマッサージ、整骨院って何が違うの?」
「こんな時は病院に行った方が良い?」
この仕事をしているとこのようなことは頻繁に聞かれます。
今回はこの違いについて知ることで自分の体に何かあった時にどこで解決するのが良いかを判断できるようになるお手伝いをさせていただきます。
整体と整骨院、病院の違い
基本的には病院を除きこの症状をここで見てもらってはいけないというものはありませんが、整骨院・接骨院とマッサージ、整体院の違いについて仕組み上の明確な違いがあります。
資格
整骨院・接骨院で働き患者様の対応をする際には「柔道整復師」という国家資格を取得する必要があります。
これは専門学校で3年間、大学では4年間学んだ後厚生労働省の国家試験に合格しなければなりません。
一方で整体、マッサージ店は無資格でも開業など含め生業とすることが可能です。
保険診療
整骨院・整体院では骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の5つの症状に対して保険適応が出来3割負担で施術を行うことが可能です。
保険適応できるものでも総額で5000円の支払いとなることも多いですが基本的には保険適応分の施術は5分のみと決まっており60分コースなどは5分の保険施術+55分の自費施術という組み合わせとなります。
先ほど挙げた5つの症状以外は保険適応外ですので保険適応で行っていく場合は注意が必要になります。
広告の制限
整骨院・整体院を営業するにあたって患者様に広告できるものには制限があります。
可能なものは
柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
・施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
・施術日又は施術時間
・その他厚生大臣が指定する事項(※)
・ほねつぎ(又は接骨)
・第十九条第一項前段の規定による届出をした旨(平成28年6月29日追加)
・医療保険療養費支給申請ができる旨
(脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る。)
・予約に基づく施術の実施
・休日又は夜間における施術の実施
・出張による施術の実施
・駐車設備に関する事項
これらは「柔道整復師法」によって定められておりここに乗っていない「料金、割引」「コース」など載せてしまうと違法となってしまいます。
実際に通うにあたってはこの仕組みよりも自分の症状は接骨院・整骨院に行くのか整体院、はたまた病院のほうが良いのかという判断材料になると思いますのでそちらもご紹介していきます。
整骨院・接骨院
(骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷)こちらが保険適応の効く症状という風に説明しましたが実際に骨折の疑いがある場合や痛みで歩けない全く動けない場合は整形外科など病院に行く場合がほとんどだと思います。
この傾向が強くなると整骨院・接骨院の先生だとなかなかこのような症状を経験することがなく対応できない場合も少なくありません。
実際に私が整骨院に勤めていた際もこのような明確で大きな外傷はほとんど見ることはありませんでした。
(ただしスキー場などにある院など骨折、脱臼、捻挫、肉離れを専門に見られているとこは別になります。)
また多いとこですと一店舗当たり10人ほどのスタッフが在籍している院もあり、技術にばらつきがあることも少なくありません。
多くの整体やマッサージ店と比べると国家資格を持っていることなどから
・筋肉の硬さが原因の痛みの症状
・鍼灸治療(鍼灸資格必須)
・テーピングなどトレーナー系ケア
などに関しては整体・接骨院が向いていると思います。
病院
骨折や脱臼などで行かれた方は経験のある方もいるかと思いますが唯一レントゲンやMRIで明確な診断を出してくれます。
また固定や後療法に関しても他の機関と比べて経験が豊富なため向いていると思います。
逆にぎっくり腰やヘルニアなど神経症状の場合異常なしとの判断であったり痛み止めや湿布の対処となることも多く最適ではないと考えます。
整体院
こちらは国家資格無しでも営業ができる店舗となっておりますが私含め近年国家資格保持者が整骨院でなく整体院として開業することが増えてきています。
その理由としては広告の縛りがないことや保険の取り扱いをしなくなったためです。
また大人数で営業している店舗は平均的に改善できる症状の患者様が集まりますが高い技術をもっている先生の場合重い症状の患者様のニーズに応えるためには一人でやっていく必要があるからです。
正直整体院に関しては何度も言うように資格を必要としない為店舗ごとにばらつきがあることや方針の違いでご自身の症状に対応できないことがある場合はありますが、症状が重くどこへ行っていいかわからない方の多くはぎっくり腰やヘルニア、神経症状、慢性症状ですがその症状の場合は整体院の中でも比較的料金の高めの店舗が良いかと思います。
もちろん料金が高いから良いというわけではなく料金が高くても続いているのには技術力がともなっているからです、そのほかにも
・口コミがある
・患者様の声がる
・実績が分かる
・一人または少人数で経営している
などあくまで個人的な見解ですがこのような店舗をおすすめしています。