急性症状でやってはいけないこと

痛めると修復のために炎症が起こる

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炎症

急性症状の初期ではあることの前後で対処が180度変わっていきます。

これを間違えてしまうと症状が悪化してしまう恐れがあるので気を付けなければなりません。

 

 

それは「炎症」の有無です。

炎症がある場合と治まった後では対処が違いまた痛めた直後は炎症反応が出ない時間があるため非常に見極めが難しくなります。

 

基本的に炎症が起こる場合というのは急性の痛みで何か作業をしているときや寝起きの瞬間に痛みが一気に来るケースに多いです。

 

その後痛みと炎症の経過としては

まず筋肉の損傷と共に毛細血管が損傷され結果痛みが起こります。

 

損傷された筋肉や毛細血管を修復する過程で炎症が起き「プロスタグランジン」「ブラジキニン」より痛みが増します。

それぞれプロスタグランジンは「熱感と腫脹」

ブラジキニンにより「痛み」を誘発します。

 

その後毛細血管の損傷が修復され筋肉も順を追い修復する流れになっています。

 

 

 

炎症の経過

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炎症初期

 

この炎症の有無によって対処が変わってくることになるのですが炎症があった場合の流れは先ほどご説明した通り何らかの理由により急な強いダメージを追ったことにより得た身と共に炎症がおこります。

 

その後炎症が起こりますが触診などで把握し判断ができるようになるには数時間かかり症状の重さによって変わってきます。

 

通常は炎症の4徴候と言われる①疼痛②腫脹③熱感④発赤から判断するといわれていますが実際はかなり大きな骨折などの規模でなければこれらすべてを把握するのは簡単ではありません。

 

 

炎症中期

炎症の多くは痛めてから72時間程度起こるといわれていますが常に同じ規模ではありません。

 

実際に痛みが起こってから数時間経ち触診から炎症があると判断された場合その後24時間後から48時間後までが炎症による痛みのピークとなりこれにより「整骨院、整体院に行ったら悪化した」と思ってしまう方がいます。

 

炎症は筋肉や血管、骨など体を治す過程で自然に起こるものですので不安になるひつようはありませんが、こうなることを理解しているのとそうでない場合では同じ痛みでも辛く感じてしまうことがありますので是非知っておいてほしいと思います。

炎症後期

炎症が発生し48時間安静にしていればその後炎症による痛みに関しては次第に引いてきますが損傷した部位は完全には修復しきれず引き続き痛みが残ります。

 

炎症が起こるほどの痛みであれば痛めてからピーク時は体を動かすことも困難で歩行ができないほどという方尾少なくないですがこの段階までくれば動けるまでに落ち着くこともあります。

 

しかし先ほどもお伝えした通りもともとの損傷した部位が良くなったわけではありませんので何らかの形でケアをしていく必要があります。

 

 

炎症時の対処方

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この炎症時の対処方として痛みを軽減するためには「冷やす」ことが重要になります。

 

炎症時に損傷している毛細血管から血液が漏れ溜まってしまうと炎症症状が強くなってしまう為冷やすことにより血液循環を停滞させ炎症物質を必要以上に送らないようにするためです。

 

逆に温めてしまうと血液循環が活発になり痛みが強くなってしまいますので注意が必要です。

また他にも

飲酒湯船に浸かる患部に影響のない運動など循環を促進させるものは痛みの増加につながりますので注意が必要になります。

 

炎症が最も強くなる時期に整体に行かないほうが良いか?とよく聞かれることがありますが来院されても問題ありません。

 

目的としては

  • 炎症かどうか、また炎症だった場合現在どの段階にあるのかを対処法と合わせて認知するため。
  • 痛みによって生活や仕事に支障をきたす場合、仮に患部に触れなくても根本の原因を把握しアプローチすることで変化が出せ楽になるため。

 

やってはいけないこと

  • 炎症の段階が分からない状態で判断をしてしまう
  • 炎症があった場合血流を促進するような行動を起こす(湯船や運動などで体温を上げる、飲酒などで循環を促進するなど)
  • 炎症の痛みが治まり今まで通りの生活に戻る

(筋肉が修復されたわけではない為元の生活に戻った際に痛めやすくなることを理解する。(痛みがなくなった状態は筋肉を損傷する一歩前の段階ということを理解してください))

 

終わりに

急性症状は痛みが和らいだ後の対処が何よりも重要です。

なかには何十年もお悩みの症状で半ば諦めてしまっている方や辛くなったらまた行けばいいとお考えの方もいますが、当院は「どこへ行っても良くならなかった」「よくかったのが理由で選んだけど気づいたら何年も通っていて治っていない」という方が大変多くいらっしゃいます。

 

 

何をするにも身体が必要です。

どうかご自身と共に関わるすべての人のためにお身体を大切にしていただきたく思います。